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手間をかけて手刻み。 木の命をつなげ 生かすことのできる技。 |
伝統構法って何なんだろう! 私だったら、こう答えます。 私たち職人たちの先人達は、金物をつくる技術が無く、 あったとしても高価で手に入れる事も困難だった時代。 どのように木を組んだり繋いだりすることが、強く固く組むことが出来るのか、 知恵を出し実践をしてきました。 手道具の改良とともに、培ってきた大工を主とする技術が進歩的に残り、 現代までつながってきました。 最近の家づくりの技術は、木組みと言えるかどうかは疑問ですが、 工場で工業化され画一化し、大きく家づくりが変化しました。 これは、本来持っている 木の特性は無視し、 寿命の短い家づくりと変わってきました。悲しいことです。 木の成長してきた時間以上の、 命をつなげる・命を生かすことができる家づくりの工法が、 伝統構法なのです。 |
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差し鴨居 引き合いの細工 栓道 |
折置き組みの差し火打ち梁 渡り顎、束押さえ込み |
折置き組みの差し火打ち梁 長ホゾ込み栓打ち |
二丁差し |
過去を知る……先人たちのこと 建築基準法らしき法律もなにもなく、大いなる自然(地震や台風・雨や雪)と しっかり向き合い、付き合ってきました。 家をつくる行為の中に、無理の無い工夫を重ね、 「より強く・より綺麗に」と、つくり上げてきました。 |
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石場たて
ひかり付け (柱の足元を石成りに合わす) |
足固め | 土台火打ち おお入れあり落とし |
渡り顎 |
現在を生きる……自分たちの仕事のこと 過去の先人たちの家づくりには、工業製品のようなものは一切ありませんでした。 このことは、否定するものではありませんが、 一辺倒の家づくりには問題が多いように思います。 自然の物を使い家をつくるためには、先人の知恵に学ぶことが必要です。 特に木と木を組んでいく時、大きさや材種荷重など、 頭に入れどのように組んでいくのか、思案と判断が必要です。 さらに、綺麗に組むことが要求されます。 |
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折置き組み | 二段梁(2丁掛け) | 手違いダボ長ほぞ 込み栓打ち |
土台と隅柱の仕口 |
未来に残す……長生きする家のこと 軸組みは特に材料の選択が不可欠でしょう。 80年生きた木は、それ以上の寿命を与えられる使い方が求められます。 かまぼこ板にカットし、接着した集成材や合板が どう考えても100年以上もつという、生きた物には思えません。 その時その時に、時代を表現する言葉が出てきますが、 惑わされることなく、しっかりとした木組みの家をつくる事が 求められていると思います。 長生きできる家は、木組みの家です。 |
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土台と通し柱の落ち口 土台を固める |
胴指(指物)の細工 引き合いとひつ |
枝妻と小梁を組む 小屋束の天神ホゾ |
小屋束・小梁・母屋を 込み栓で固める |